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Windows Home Server 2011 †

概要 †

Windows Home Server 2011とは、Windows Server 2008 R2をベースとした家庭用メディアサーバ向けOSである。一般的なサーバOSとして必要最低限となるファイル・プリンタの共有機能の他、メディアストリーミングやクライアントPCバックアップ機能、遠隔地からの管理機能など便利な機能も有する。

その他、このOSのとくに注目すべき点としては、その価格である。一般的なWindows OSはその販売形態の違いから、パッケージ売りである「RTM版」と、プリインストール売りである「DSP(OEM)版」の2種類が存在する。後者のDSP版はPCパーツやPC本体と同時に販売することを条件として価格が安く設定されており、WHS2011に関しては家庭用サーバOSという限定用途故からか、LANカードとセットで5000円前後で販売されることも珍しくない。

サーバコアがWS2008R2なので、見た目が少し違うWindows 7としても利用することができる。本稿ではWindows 7的に使うためのいくつかの設定を記載する。

システム要件 †

WHS2011の特筆すべきシステム要件は下記の通り。

  • 64bit対応CPU
  • システムドライブ160GB以上
  • メモリ最低2GB、最大8GB

要件1個目の64bit対応CPUは、Intel64またはAMD64であれば良い。VT-xやAMD-Vは必須ではない。この要件はWHS2011の元コアとなっているWS2008R2の要求事項であり、回避は不可能(WS2008R2エディションでは、すべてが64bit版であり、Windows 7のように32bit版は存在しない)。

要件2個目のシステムドライブ160GBというのは、DSPメディア(DVD-ROM)から直接インストールする場合に必要となる容量である。SSDなどをシステムボリュームとして設定したい場合は、cfg.iniの書き換えとUSBメモリを用いることでこの要件を回避できる。Googleで「WHS2011 160GB」などと検索すると見つかる。SSDと同時に高速なUSBメモリ(最低でも8GB以上)が必要となるが、静音HTPCを組む場合や、システムをコンパクトに押さえたい場合には極めて有効である。 また、セットアップの初期画面にてShift+F10を押下してコマンドプロンプトを開き、Xドライブ配下のsetup.exeを起動することでも160GBの制限は回避できる。この場合セットアップは途中までWS2008R2同様のインターフェイスと手順で進行し、初回ログイン後にWHS2011としてのセットアップが開始される。

要件3個目の最大メモリ8GBというのは、たとえ16GBや32GBのメモリを積んだPCにインストールしても、高々8GBまでしか使えないということである。32bit版WindowsではOSが認識できる最大メモリ以上の領域をRAMディスクとして使う方法が有名だが、この制限はそれと異なり、OSが認識できている状態で使用不可能となっている。したがって8GB以上の領域をRAMディスクなどとして使うことは不可能である。もし自分が使う予定のソフトでメモリを大量に消費するものがある場合は、素直にWindows 7 Home Premium(最大16GB)を買うか、Windows 7 Professionalなどのより多くのメモリを認識かつ利用できるOSを購入すべきである。

最低2GBの部分については、今どき2GBすら詰めないPCは存在しないはずなので割愛する。

インストールと初期設定 †

WHS2011のインストールはWindows 7などと同様に、きわめて簡易に終了する。必要な入力項目としては下記のものがある。

  • サーバ名
  • Administratorのパスワード
  • パスワードのヒント

cfg.iniを書き換えてUSBメモリからのインストールをする場合、上記3項目はcfg.ini内に指定する。指定した場合は無人インストールモードとなり、画面で入力する必要はない。DVD-ROMメディアからインストールする場合は画面に入力を促すメッセージが表示されるため、その時に入力すれば良い。

環境によってはNICが認識されず、LANに繋がらないという場合が存在する。WHS2011はその目的故に接続先LANが見つからないとインストールが完了しないため、例えばRealtek 8111EなどOSがドライバを持っていないNICを利用する場合には、あらかじめUSBメモリやCD-Rなどにドライバを入れてく必要がある。インストール段階で接続先LANが見つからずにエラーが出た場合、表示されるデバイスマネージャで自分で作ったドライバディスクを指定することでこのエラーを回避することが可能。

インストール完了後の設定 †

インストール完了に行うべき基本的な作業は下記の通り。

パスワードの設定 †

スタートメニューの右にあるサーバマネージャを起動し、[構成]-[ローカルユーザーとグループ]-[ユーザ]のAdministratorのパスワードを変更する。ここではインストール時と異なり、入力文字の複雑さ要件が存在しないため、インストール時に不可能だった文字列も入力できる。

ログオン時のCTRL+ALT+DEL †

スタートメニューの[ファイル名を指定して実行]で「secpol.msc」と入力して起動すると、ローカルセキュリティポリシーが起動する。[セキュリティの設定]-[ローカルポリシー]-[セキュリティオプション]の中に「対話型ログオン:Ctrl + Alt + Delを必要としない」という項目があるので、必要に応じて有効・無効を設定する。

IE ESCの設定 †

WS2008R2をWindows 7的に使う場合、IEのセキュリティチェックが厳しすぎてまともに使うことが面倒である。このような場合、IE ESCの構成を変更する。

サーバマネージャのトップページを開き、画面右側の「セキュリティ情報」内にある「IE ESCの構成」をクリックする。AdministratorsグループとUsersグループの両方をオフにすると、面倒なダイアログは一切表示されなくなる。

PCの基本設定 †

スタートメニューの「コンピューター」を右クリックし、[プロパティ]を開く。画面左側の「システムの詳細設定」をクリックすると、パフォーマンスや障害時の設定、環境変数の設定、リモート接続の設定を行うことができる。必要に応じて変更する。特にパフォーマンスオプション内にある[詳細設定]-[プロセッサのスケジュール]に関しては、設定値を[バックグラウンドサービス]から[プログラム]へ変更することで、GUIのサクサク感が上昇する。

不要な役割と機能の削除 †

原則としてWHS2011(というかWS2008R2)では、Windowsのシステムサービスの導入と削除はすべて「サーバーマネージャー」から行う。

まず最初に、共有域の削除を行う。サーバーマネージャーを開き、左側の枝のうち、[役割]-[ファイルサービス]-[共有と記憶域の管理]をクリックする。画面右側に共有フォルダの一覧が表示されるので、下記の項目を共有解除する。共有解除は、共有フォルダ名を選んで右クリックし、[共有解除]をクリックすればよい。

  • ドキュメント
  • ピクチャ
  • ビデオ
  • ミュージック
  • 録画一覧

次に、役割の削除を行う。画面左側の[役割]をクリックすると、画面右側に[役割の削除]が表示されるので、それをクリックする。ウィザードが表示されたらそれにしたがって進み、すべての役割のチェックボックスをOFFにする。まれに「依存する機能を削除」が表示されるが、迷わず削除して良い。すべて削除したら再起動を促されるので、きちんと再起動すること。

再起動後、機能の削除を行う。ここでも前述と同様にサーバーマネージャーの[機能]を開き、画面右側の「機能の削除」をクリックする。すべてのチェックボックスをOFFにする。依存する機能もすべて削除する。チェックボックスが灰色の部分は、枝の中にチェックが入っていることを意味するので、そこも忘れずにチェックをOFFにする。すべてをOFFにしたら、ウィザードにしたがって再起動する。

記憶域の変更 †

WHS2011をDVD-ROMからインストールした場合、Cドライブが100MB/60GB/それ以降、の3個のパーティションに分割される(cfg.iniを書き換えて無人インストールした場合は、先頭の2個のみ)。システムボリュームが60GBで制限されていて良い場合はそのままで良いが、1ドライブをまるごとシステム領域兼データ領域として使いたい場合は、後続の領域(通常はDドライブ)を削除し、Cドライブの領域を拡張する。

サーバーマネージャーの[記憶域]-[ディスクの管理]を開き、D:ドライブ(画面上下のどちらでも良い)を右クリックして[ボリュームの削除]を選ぶとボリュームを削除することができる。次にC:ドライブを右クリックし、[ボリュームの拡張]を選ぶと、ボリュームの拡張ウィザードが開く。ウィザードにしたがって全領域を割り当てるもよし、自分の好みのサイズに変更すること。

なお、先頭の100MBの領域は管理領域なので削除してはならない。

不要なプログラムの削除 †

コントロールパネルの[プログラムと機能]から、すべてのプログラムを削除する。似たような名前のものがある場合は、後ろから削除していけば問題は起きない。削除するプログラムは下記の通り。

  • Microsoft .NET Framework 4 Client Profile
  • Microsoft .NET Framework 4 Client Profile Language...
  • Microsoft .NET Framework 4 Client Extended
  • Microsoft .NET Framework 4 Client Extended Language...
  • Microsoft Visual C++ 2008 Redistributable -x64...
  • Microsoft Visual C++ 2008 Redistributable -x86...
  • Microsoft Visual C++ 2010 x64 Redistributable...
  • Microsoft Visual C++ 2010 x86 Redistributable...
  • Windows Live ID サインイン アシスタント

上記のプログラムを下から順番に削除すれば良い。削除して再起動を繰り返すごとに、少しずつOSの起動が速くなっていくのを体感できる。

不要なディレクトリの削除 †

WHS2011としては必要だがWindows 7的には不要なディレクトリの削除を行う。基本的には下記のフォルダは不要となる。

  • C:\Config.Msi
  • C:\inetpub
  • C:\ServerFolders?

さらに、サーバマネージャの[構成]-[ローカルユーザとグループ]-[ユーザー]から、「MediaStreamingAdmin?」と「WHS2011$」を削除すれば、下記のフォルダも不要。

  • C:\ユーザー\MediaStreamingAdmin?
    (C:\Users\MediaStreamingAdmin?

また、ダッシュボードももはや動作不能なので、デスクトップ上とスタートメニュー内にあるダッシュボード(Dashboard)も削除して良い。

ボリュームシャドーコピーの無効化 †

デフォルトでC:ドライブに対してVolume Shadow Copyが有効となっているため、これを無効化する。エクスプローラを起動しC:ドライブを右クリックし「シャドーコピーの構成」を開く。C:ドライブに対して有効となっているシャドーコピーを無効にする。

Windows Audioの有効化 †

スタートメニューの「ファイル名を指定して実行」に「services.msc」と入力してOKを押し、サービスを開く。下の方にある「Windows Audio」を右クリックし、プロパティを開く。スタートアップの種類を「自動」にし、さらにサービスの状態を「開始」にすることで、サウンドカードから音声を出力できるようになる。

音声が有効になると、タスクバー右端のボリュームコントロールが有効になり、以後操作可能となる。

テーマの有効化 †

環境によってはデスクトップを右クリックしたときに「個人設定」が表示されないことがある。また、Windowsのテーマを使いたい場合があるかもしれない。

そのような場合には、サーバマネージャの[機能]から[機能の追加]を選び、[デスクトップエクスペリエンス]のチェックボックスをONにしてインストールする(要再起動)。さらに、スタートメニューの「ファイル名を指定して実行」で[services.msc]を起動し、[Themes]のサービスを[自動]かつ[開始]とする。以上の操作でWindowsのテーマ変更が有効となる。

Windows Aeroを使う場合は、これらの設定をした状態でVGAカードのドライバをインストールすればWindows Aeroのテーマを使うことができるようになる。ただしドライバはWindows 7またはWindows Server 2008 R2(R2が無いものは別物!)の2通りがあるので、探す場合は各自両方の確認を行うこと。

ライセンス問題 †

基本的にWHS2011はデスクトップOSとして使うとEULA違反となることが知られているので、あくまでも一時的な操作確認として上記のすべての作業を行う必要がある。

WHS2011のEULAは、Microsoftのサイトからダウンロードできるので、各自確認すること。


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Last-modified: 2012-05-23 (水) 00:17:03 (2934d)